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ある日突然サイパン旅行(観光編)~3日目ヒストリカルツアー

サイパン旅行3日目午前からの続きです。

午後は、サイパンの歴史をめぐる「PDIヒストリカルツアー 歴史探訪」($50)に参加しました。

サイパンには、今はのんびりとリゾートを楽しみに向かう方がほどんどだとは思いますが、このツアーでは、太平洋戦争時代の戦跡を巡っていきます。

私たちは日本から申し込んで行ったのですが、前日、たまたまガラパンのJTBデスクに寄った時に、翌日のツアーの申し込みを受け付けていたので、直前でも空きがあれば参加が可能のようです。



1407ヒストリカルツアー

ホテルにやってきた送迎車には運転手さんとガイドさんの二人、独特の語り口調のガイドさんで、慣れるまで少々わかりにくいこともありますが、なかなか味のある語り手さんです。

各ホテルで参加者をピックアップしつつガラパン~ススベの海岸沿いを走れば、途中、日本軍の97式中戦車や、海の中に半水没してる米軍のM4中戦車・シャーマンが車窓に望めます。

また、戦前の日本の製糖会社、「海の満鉄」とも呼ばれた南洋興発の工場があったススベ~チャランカノアでは、砲火を免れた日本家屋が数件残っていて、こちらも車窓から見ることができました。



1407ヒストリカルツアー

車が到着する最初の場所は、日本統治時代の刑務所跡。

民家が並ぶ一角に、ちょっと開けた場所があり、そこに高い塀や建物などの遺構が点在しています。



1407ヒストリカルツアー

建物内に入ることができ、監房の壁や鉄柵、部屋の奥の用を足す場所が、草木に覆われつつありますが、しっかりと残っています。

また雨が入り込まないような形に窓枠を切ったり、水不足の島にあって樋を設けて雨水を集めたり、床下は風が抜けるよう高床式にしたりと、随所に工夫の跡が見られます。

戦後70年近くも持つ頑丈な建物ではありますが、その建物を貫いている巨大な砲弾の跡に、砲撃のすさまじさを感じさせられました。



1407ヒストリカルツアー

刑務所跡には、雑居房、独居房、管理事務所の3棟が残っていますが、何れも木に覆われつつ、というか飲み込まれていくようにも見えます。

何となく、宮崎監督の映画・『ラピュタ』を思い出させる光景でした。



1407ヒストリカルツアー

次に向かったのは、「シュガー・キング・パーク」=「砂糖王公園」、先の南洋興発の初代社長にして砂糖王の松江春次をたたえた公園です。

ここには「彩帆香取神社」もあるため、公園の入り口には、鳥居も建っています。



1407ヒストリカルツアー

公園内の目玉のひとつ、かつて島をぐるっと囲んで張り巡らされた軽便鉄道で、砂糖キビを運んだドイツ製の蒸気機関車。

修復され、きれいなペイントが施されているため、模型かと思いましたが、1944年まで実際に稼働していた本物の機関車です。



1407ヒストリカルツアー

この機関車の向こうには、道を隔てて、日本病院跡を使用した「北マリアナ博物館」が見えます。

ドームとアーチを持つ特徴的な建物は、病院の建物を修復してそのまま使っているそうで、こちらも刑務所同様、70年近く経ってもいまだ使用できるものだと、ガイドさんが語っていました。



1407ヒストリカルツアー

戦前に建てられたという、日本初の角砂糖製造に成功したシュガーキングこと松江春次の、7mの高さにある銅像。

米軍の砲撃にさらされたガラパンにあって、奇跡的に砲弾を受けず、現在に至っているそうです。



1407ヒストリカルツアー

石段には、銃痕が残っていますね。

ガイドさんが熱く語るところによると、明治政府と敵対した会津に生まれた松江氏は、海外に出て南洋興発を興し、一大産業を築いたのであり、日本の紙幣に肖像が使われてもよいほどの人物だそう。



1407ヒストリカルツアー

銅像の先にあるサイパン実業学校跡を抜け、その奥の朱塗りの橋を渡って、再建された彩帆香取神社へ。

近くの老人ホームには、2005年に平成天皇が訪彩された際に予定を変更して立ち寄られ、高齢の入所者が感動で涙を流したという話もされていました



1407ヒストリカルツアー

その後、車で山中のヒナシス台地に移動し、米軍のサイパン上陸の際に果敢に戦いながら全滅した、黒木大隊の玉砕の地に向かいます。

慰霊碑は私有地内にあるためフェンスに囲まれており、門には鍵がかかってましたが、ガイドさんが開けてツアー参加者を招き入れます。



1407ヒストリカルツアー

現地の人が、いつか日本人が取りに来るだろうと保管しておいた、黒木大隊が使用した「15糎榴弾砲」を囲んで、戦死者の名前が刻まれた碑と、焼香台が設けられており、カメラを向けるものはばかられる雰囲気です。

サイパンへは、満州にいた日本兵が多く送り込まれており、満州で戦死したと思っていた家族が、慰霊碑にその名前見つけて、初めてサイパンで死んだことを知って悲嘆にくれたという話もされていました。

たまたまご一緒させていただいた家族の親族もサイパンで戦死されたとのことで、一緒にお線香をあげさせていただきましたが、次にサイパンに来る機会があれば、自分たちも慰霊のお線香を持参して行こうと思わされました。



1407ヒストリカルツアー

その後、車はさらに高台へと登り、最初にサイパンに到着した、サイパン国際空港へと向かいます。

実はこの空港は、日本軍が作ったアスリート飛行場をサイパン陥落後に米軍が使用し、これにより日本本土まで爆撃機B-29が飛行することが可能になったという、いわくの地。

空港周辺は草木に覆われていますが、茂みが規則的に途切れており、それはここに碁盤の目のようにB-29の駐機場があったためだそうです。



1407ヒストリカルツアー

空港の周辺には、日本軍の戦車、機銃、防空壕、発電所跡、魚雷などが、多数残されています。

これは日本軍の97式中戦車、錆びてはいますが、まだ車輪を手で回すことができ、タイヤのゴムには「ヨコハマ」=現ヨコハマタイヤの文字も読み取れます。



1407ヒストリカルツアー

こちらは、高角機銃と機動速射砲、最近は訪れる人も少ないのか草に覆われていましたが、ドライバーの方がナタをふるって、通り道を作ってくれます。

戦車と同様、錆びてはいますが、風雨にさらされてなお、2㎜ごとに刻まれた目盛りも読み取れる精密さと丈夫さに、驚きさえ感じます。



1407ヒストリカルツアー

草むらに埋もれた防空壕、周辺には他にも多数の壕があり、空港に発着する際に周りを見ていると、いくつものトーチカを見つけることができます。

戦車や壕などが点在する空港周辺は、さながら屋外戦跡博物館といった感じでしょうか。



1407ヒストリカルツアー

その中でも最大の物が弾薬庫跡、丘の下というか小山の中というのか、半分地中に埋もれるように作られています。

コンクリートには劣化の形跡もなく、天井には運搬用でしょうか、鉄のレールが暗闇の奥につながっています。

今すぐにでも、倉庫に使えそうなくらいきれいな構造物で、かつての日本の技術に驚きを感じさせられるものでした。、



1407ヒストリカルツアー

最後に向かったのは、テニアン島を望むアギンガン岬、ここにもトーチカや砲台などの戦跡が残ります。

しかしながら、ちょうどここに車がついた途端、強烈なスコールがやってきて、車の外へ出ることもできません。

雨が小降りになるのを待って、原爆を積んだB-29、エノラ・ゲイが離陸したテニアン島を、窓から撮影しました。

ガイドさんによると、島との間はマリアナ海溝につながっているため水深が深く、船の錨が海底まで届かないそう。

なので、アメリカ軍の海上事前集積船は、流されて1カ所にいることができず、絶えず位置を変えているんだそうです。

どれほどの深さがあるのかはわかりませんが、サイパンの深い海の青色は、マリアナ海溝から来るものもあるんでしょうね。

個人での観光では見ることのできない場所を案内していただき、また見ただけでは気づかない詳しい戦跡の解説を聞くこともでき、なかなか考えさせられる興味深いツアーでした。

少し驚いたのは、サイパンを戦争でぼろぼろにしてしまった日本人は非難されるのではと思っていたのですが、日本統治時代には現在は島にはない独自の産業があったこと、その頃の建築物や道路は戦後にアメリカが作ったものより優秀であることなど、役に立っていたものもあるという話を、何度も聞かされたこと。

もちろん、私たちが日本人で、またお金を落とす観光客だということもあり、建造物は守る側と攻める側の造りの違いもあっての話なのでしょうが、やはりほっとする部分もありました。

一緒にツアーに参加していた家族の小学生くらいのお子さんは、このツアーの内容が怖かったようで、車から出てこないこともあったのですが、一度は聞いておいてほしいお話でした。

ちなみに、このツアーでは動きやす服装でとの注意があるだけですが、草の中に分け入ったり、シュガーキングパークには小さな羽虫がいて、あまりかゆみはひどくないものの、足元などを刺されるので、長そで・長ズボンでの参加をお勧めします。


4日目に続きます。


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